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越前は海況不良のため二日連続でクローズ。 しばらく透明度も悪かったですが、荒れた後は透明度もまたぐっと上がってくる事でしょうから、これからの海に期待です。 そんなわけで 土曜日はBBQがしたいという子供のリクエストに応え、昼過ぎから食材を買いに車を走らせます。 帰宅して、そろそろBBQの準備でもしようかなってところで 会社の電話に着信音。 出てみると 「スマホを琵琶湖に落としてしまいました...。」 って悲痛な叫び声が耳に届きます。 すぐに来て救助してくれませんかって。 状況を聞く限り捜索はさほど困難ではなさそうですが、スマホという事もあって素早い行動が必要と判断。 体はのんびりBBQモードに入りかけていましたが、やはり仕事優先というか 困っている人優先 で行動です。 スタンバイしてあったダイビング器材を車に積み込み急いで出発、現場に向かいます。 現場は琵琶湖にある某マリーナの桟橋。水深も3m程と浅く、落とした場所もピンポイントで特定できているという事で、すぐに発見できるだろうと期待していたのですが、いざ潜ってみると 水面で約50cmだった透明度は水底では5cm。当然ながらここまでは想定していたものの、底質は非常に柔らかいズブズブの泥で、少しでも触れると泥が舞い上がって視界は完全に失われ、茶色と黒が混ざった世界に包まれます...。 スマホは間違いなくこの泥に埋まっていると思われ、でもこの透明度で泥に触れないように浮力を調整して捜索するのは至難の業です。 視覚にうったえて探す事は不可能と判断、手の触覚だけを頼りに対象エリアを探す事にしました。 しかしながら落とした場所が特定されているにも関わらず、視覚が奪われた状態で泥の中を捜索する事は想像以上に困難で、まさに手探り状態。手に触れるのは昔のガラケー、釣具、サンダルやゴミばかり。 そして手ばかりではなく、ブーツも脱いで足の触覚も頼りに探すこと数十分 無事発見! 引き上げ救助完了! と相成りました。 依頼者の方も興奮ぎみで大喜び。 依頼者の喜びは私の喜びでもある事は言うまでもありません。 スマホも水没しておらず正常に機能していました。コレで一安心です。 ダイコンを見ると今回は 水深2.8mで35分間の水中捜索ダイビング でございました。 数年に一度このような作業潜水?の依頼がまいこみます。 沈んだ(流された)ジェットを探してほしいとか、倒れたエリの支柱を起こしてほしいとか。 例えば落とし物を捜索する場合、その成果は ●捜索物の大きさ ●捜索対象エリアの広さ ●水深 ●流れの有無 ●透明度(水中の視界) ●底質(砂、利砂、泥、水草の有無) 等の条件によって大きく左右されます。 これらの条件が悪いほど、当然ながら見つかる可能性は低くなるわけです。 水中捜索を依頼される場合、これらの条件が良くない限りは基本的に 見つかればラッキー くらいに思っていて下さい。 ダイバーが潜って探すという事は当然視覚的な捜索手段に頼るわけですが、今回のようにそれを奪われてしまうと触覚に頼る他なく、更に泥に埋まっているとなると捜索の効率がガッツリ悪くなってしまう事は誰でもお分かりいただけるかと思います。 言うなれば 水を張ったばかりの田んぼに落ちた物を目を閉じて探している のと同じです。 視覚を奪われているわけですから、気付かないうちに対象物を泥の奥深くへ押しやってしまったり、対象物が小さければほんの数センチずれただけでもスルーしてしまう可能性もあるのです。 とにかく思っている程簡単な作業ではありません。 また 「この真下に落としたのだからそんなのすぐに見つかるハズ」 と思われがちですが、落下の際に水の抵抗を受けますので、物体の形状や重さによっては真下に落ちるとは限りません。水深が深かったり流れがあったりするとなおさらです。 水槽の中にグラスが沈んでいて、水面から落とした一円玉をそのグラスの中に入れるようなゲームをご存じではないでしょうか。まさにあれと同じなんです。 更に琵琶湖にはブラックバスのような獰猛なヤツがいますので、目の前にフォールしてきた落下物を餌と間違えてくわえ、別の場所に運んでしまうという可能性も否めません。 今回のように視界はゼロ、底質が柔らかい泥のようなケースでは、ダイバーに潜ってもらうよりもむしろ、例えば漁協なり、シジミ採りの漁師さんなりにお願いして、ジョレンで湖底を探ってもらった方が効率良く捜索できるかもしれません。 ご依頼を受けて捜索した結果、発見できなかった場合であっても料金は全額お支払いいただきますので、捜索を依頼する際は上に述べた諸条件を十分考慮し、ダイバー以外に依頼する事も含めて、総合的に判断するのが良いかと思います。 なおご依頼を受ける際のヒアリングで、発見できる可能性が限りなくゼロに近いような場合はその旨お伝えします。 例えば 「指輪を琵琶湖に落としたのですが、その場所がピンポイントで特定できず、水深は深く流れもあり、水は濁っていて、底質は泥っぽいんです」 なんて言われても ワタシは 超能力捜査官 ぢゃないっすから...。 発見するのはまず無理っすよーってちゃんと言います。 それでも探してくれっていうのなら潜りますけどね。 ちなみに水中で落とし物を捜索する場合の料金は20000円~となります。場所や諸条件によって料金は異なりますので、詳細はお電話等でその都度お問い合わせ下さい。 何より、これからの時期、琵琶湖や海等、水辺で遊ぶ際は 鍵とスマホ の二つはフロート付きのキーホルダーやストラップを付ける、防水ケースや防水バッグに入れる等、しっかりと自分で管理するように注意しましょう。 特に普段からこれらを 服やパンツのポケット に入れるクセのある人は要注意ですよー。 ディープブルーは滋賀県大津市の無店舗型PADIダイビングスクール&ショップです。ダイビングライセンス取得、越前や琵琶湖でのファンダイビングなら↓
by deepbluedive
| 2022-07-25 09:38
| Diving
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